Photo by K.Hosoda
Article by K.Hosoda
今季我々の初戦となる第２戦ハイランドを優勝で飾ってから３週間、今週は早くも第３戦の鈴鹿です。今日はいつもの通りＮ１リーグ占有走行が行なわれました。ですが、調子はイマイチ。 それでも細かくセッティングを詰めていき、２分29秒台をマークしました。これでもトップクラスからは１秒以上離されているんです。ということで本番ではどうなりますか。お楽しみに。
Ｎ１リーグ占有走行でセッティングを煮つめる。（一応走りの写真も撮ったんですが、スキャン出来ないんでデジカメ画像で許してください）
予選日のフリー走行ではクラス３番手をマーク。その後行なわれた予選では山内が２分29秒572で４番手を確保。そして浅見がタイムアップを狙ってアタックしたが、タイム更新成らず。それどころかスピンを喫してフロントタイヤにダメージを負ってしまう。これでマーキングタイヤの交換が必要になり、予選通過車の最後尾が確定してしまった。まぁ、もともとのポジションでも30番手だったからそれほど落ち込んではいなかったのだ。
ところが、決勝に向けてのメンテナンス中にメカニックのミスでエンジンを壊してしまい、載せ換えが必要となってしまったのだ。エンジンなどの交換は「予選終了後１時間以内」という規則があり、また審査委員会も帰ってしまったことからこの日の載せ換えは不可能となってしまった。
明けて決勝日。我々は早々にサーキットに到着し、エンジン交換の嘆願書を提出。審査委員会の判断を待つ。出された結果は先のシリーズ規則に抵触するということで、これまでに聞いたことのない「決勝スタート後にストップ＆ゴーのペナルティ」が科せられることになった。これで勝負権はほとんど無くなってしまった。「相変わらず鈴鹿には縁がないなぁ」と思っても仕方ない。交換が許されたフロントタイヤでガンガン追い上げ、行けるところまで行くしかない。フリー走行終了間際になってエンジン載せ換えが終了し、とりあえずフィーリングチェックには間に合った。
決勝はもちろん最後尾からのスタートだ。しかも２周目にペナルティを受け、クラストップから１分以上も離され、もはや勝利は絶望的に遠のいてしまった。ところが、だ。10周を過ぎたあたりから雨が強くなり、その後土砂降りに。この豪雨により１コーナーで多重クラッシュが発生し、私の記憶にはないと思える赤旗中断となった。この時点で１台抜いてポジションは５番手。けれども２ヒート制のレースは第２パートの結果が優先されるのだ。ということはライバル達との距離が一気に詰まった形となったことになる。ラッキー！
第２パートのレースを前に雨もあがったことで我々はスリックタイヤをチョイスした。数周はセーフティカーが先導するだろうから路面がすぐに乾くことを予想しての判断だ。再スタート直後、山内はヘアピンでスピンしてしまったが、この作戦が見事に的中し、グングン追い上げを図ることができ、ライバル他車のピットインもあったが、気がつくとクラストップに躍り出ていた。
そしてこちらがピットイン予定の時点で後続に80秒ほどのリードを奪い、浅見がピットアウトした後もトップをキープしてレースに復帰した。２番手を走る５ＺＩＧＥＮパルサーとの差は６秒ほどだ。浅見は前戦のハイランドで「バトルがなく退屈だった」と言ったが、今回は必死だ。執拗に食い下がる52パルサーと激しい攻防を展開するが、終盤にベストタイムをマークしながらこれを振り切り、今季２連勝、昨年の最終戦から参戦レース３連勝を飾ることができた。「なにが起きるか分からない」という耐久レースの怖さを体験したラッキーな勝利でシリーズポイントトップに浮上した。
