Photo by  Y.Itoh & K.Hosoda
Article by K.Hosoda


2000年 スーパー耐久 第5戦 十勝24時間

今年で7回目を迎えた十勝24時間レース。今季3連勝をマークして波に乗る我々は、念願のチャンピオンを目指し3年振りに十勝に出場。予選はクラス2番手で、決勝も終始2番手を走行。トップの5ZIGENパルサーは圧倒的に速く、大きく遅れて2位でフィニッシュ。しかしシリーズトップの座は死守した。


7月19〜21日

「練習走行・予選」

 今季3連勝でシリーズトップに立つ我々は念願のシリーズ制覇に向け、3年振りに十勝に挑むことになった。ドライバーは山内伸弥/浅見武に3人目として榎本広行を迎え入れた3人体制で臨む。ちなみに榎本は第2回十勝24時間レースでクラス優勝しているドライバーである。
 サーキットには7月19日に入り、スポーツ走行&専有走行でセットアップを行い、21日の予選を迎えた。予選日は曇りとまずまずの天候。そんな中行なわれた予選では山内がタイムアタック。1回目で2分23秒586、2回目で2分23秒344をマークし、クラス2番手につける。
 その後行われた夜間フリー走行では2分26秒634でクラストップタイムをマーク。決勝を前に早めに宿に戻ることにした。


7月22〜23日

「決勝レース」

 明けて22日の決勝もまずまずの天候。レースの作戦としては各自が2時間50分を受け持つこととなった。つまり70周前後で給油&ドライバー交代、状況に応じてタイヤ交換という予定で、ブレーキまわりに関しても必要に応じて対応することになる。


 ピットウォークでは「BPうちわ」を配り、あっという間に無くなってしまった。



 普段はグリッドガールがいるのだが、今回はナシということで私が代役を務める。



 スタートは馴れている山内で行くことにした。

 レースは午後3時にスタート。山内は予定よりやや遅めのペースで周回を重ねるが、クラストップの5ZIGENパルサーのペースが予想以上に速く、2時間時点で早くもラップ遅れとなってしまう。2番手を淡々と走る山内は少し早めの2時間42分でピットイン。給油とタイヤ交換を済ませて榎本がピットアウトした。



 榎本は久しぶりのレースながら、第2回十勝24時間レースでクラス優勝しているドライバー。今回も徐々にマシンに慣れてきて、山内/浅見の1〜1.5秒落ちでドライブ。こちらも少し早めの2時間21分でピットインし、浅見に交代した。



 浅見は順調に周回を重ねるが、7時間時点でパルサーとの差は5ラップにも広がってしまう。ラップタイムにして1周2〜4秒速く走られてはどうすることもできない。後は後半に「何かが起こる」ことに期待するしかなくなってしまった。この後ドライバーローテーションはこの順で進めていくことになる。



 浅見は予定通り2時58分走り、午後11時過ぎに山内に交代。日付が変わって山内も2時間55分走って榎本に交代。午前2時頃からはキリが出始め、さらに車両の回収などによりセーフティカーランとなる。燃費に余裕が出たことで、3時間24分まで引っ張り、浅見に交代した。



 朝になり順調に周回する浅見だが、17時間時点でその差は8周だ。5ZIGENの速さも予想外なら燃費の良さも予想外だ。我々は次のピットインでブレーキまわりの交換を決め、ローターごと交換することになる。そしてピットインし交換作業に入るが、やや手間取り時間を3分ほどロスしてしまった。



 レースも終盤を迎え、「あのペースのままでは持つはずがない」と誰もが思っていたけど、パルサーはそのままゴールを迎え、我々は2位でチェッカーを受けることとなった。シリーズ制覇を狙うチームとして2位を得られたことでポイントトップの座をキープすることはできた。残念無念だが「これで良し」としておこう。

FSPORTSチームとランデブーフィニッシュを決める

 なお、次戦は韓国でのエキシビションレースだが、我々はシリーズに専念するため欠場し、9月16〜17日の第6戦もてぎに向けて万全の体制を敷くつもりだ。


2000スーパー耐久第5戦 第7回十勝24時間レース
2000年7月21〜23日 十勝スピードウェイ(5.091q)
天候:晴れ 参加台数:30台 決勝出走台数:30台
参加クラス:クラス4
ゼッケン/車名:54/BPビスコベータアンクルシビック
ドライバー:山内伸弥/浅見 武/榎本広行
予選結果:クラス2位 総合24位 タイム:2分23秒344
決勝結果:クラス2位入賞 総合20位 558周回
完走台数:30台
獲得ポイント=23点
シリーズ合計=83点/第1位 (5ZIGENパルサー78点、アルゴシビック42点)


「トピックス」

  <F SPORTS>
  

 僚友のF SPORTS古橋 譲チームはここ十勝から出場だ。コンビを組むのは昨年同様玉本秀幸で、3人目には小林正吾を迎えての参戦だ。レースは予選5番手からスタート。序盤に4番手に浮上し、その後はライバルのトラブルに助けられて3番手と順調にポジションを上げていく。さらに2番手まで浮上する。
 しかし、中盤から燃料系のトラブルを抱え、ペースが上がらない。そして終盤を迎えると今度は足まわりのトラブルやスタータートラブルが襲い、4番手までドロップ。結局4位でチェッカーを受けた。残念。

  <イベント>


 毎年色々なイベントが行なわれる十勝24時間レース。今年はドリフトパフォーマンスやおなじみのトレーラーヘッドによるゼロヨン、デモ走行が行なわれた。
 

  <メシネタ>
  

  決勝後の夕食は帯広市内の居酒屋で済ませる。北海道ということで毛ガニを注文してみました。
 
  <地元チームから参戦>
     

 最後は地元チームと組んで参戦したホリデーオートチームのデミ王と圭チャン。プロダクションクラスからの参戦で、レースは多くのトラブルに見舞われながらも見事に完走を果たした。メデタシメデタシ。