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Article by K.Hosoda


2000年 スーパー耐久 第5戦 十勝24時間

シビックでの参戦を終え、F SPORTSとジョイントして参戦した今年の十勝24時間レース。マシンはNSXでクラス1からの参戦となった。アンクルは久々の後輪駆動車を「イイね〜」と絶賛。予選はトラブルで最後尾スタートながらも、決勝はトラブルフリーで粘走し、見事3位表彰台に輝いた。


7月19〜20日

「練習走行・予選」

 シビックでは活躍の望めない今季のクラス4。当初から今年は様子見のシーズンとして十勝参戦はF SPORTSと組んでの参戦を予定していた。マシンはかねてから計画(もちろんF SPORTSでね)されていたNSX。クラス1での参戦との見解が協会から示され、鈴鹿でドリーム28チームがすでに参戦を果たしている。
 GT−Rが相手ではまともな勝負はできないものの、車重の軽さと燃費で「何とかなるか」ということで、F SPORTSでは十勝に向けて準備を進め、ようやく参戦にこぎ着けたのだ。が、マシンはご覧の通り、「え、走行会用なの」といった感じで、練習走行の段階ではレースマシンとは呼べない。ただし、タイム的には順調で、2分20秒台をマークしていた。
 ところが予選日になって突如不調に陥り、エンジンが吹けないのだ。時間だけが過ぎていき、ついに予選開始。結局まともにアタック出来ずに基準タイム不足で最後尾グリッドが決定してしまった。ナイトプラクティスでも症状は変わらず、夜更けまで原因究明に時間を費やしてしまった。

まだカラーリング無しの走行会状態


7月21〜22日

「決勝レース」

 前夜遅くにトラブルも解消し、朝のウォームアップでマシンチェックすると同時に決勝セットを煮詰める。その後行なわれたピットウォークではキャンギャルもいないのに、ご覧のような多くのファンが詰め掛けた。やはりファンにとっては気になるマシンなのだろうか。

NSXって人気あるのね?

 ピットウォーク終了後、ピットロードで記念撮影を行なう。この撮影をする直前には「青いスーツ」を着たドライバーもいたような気がするのだが。もちろん冗談まじりに浅見選手が参加していたのであります。

記念撮影するF SPORTS軍団

 ご覧ください。33番グリッドにつけるNSX。予選ではトラブってしまったが、ここからどこまで追い上げられるのか。

33番グリッドにつくNSX。何台追い抜けるか

 今回スタートは玉本で行くことになった。実は前日のナイトプラクティスで山内/小林は全然走っていないので、決勝朝のウォームアップで走ることが、決勝出走の条件であり、しかもスタートドライバーには認められなかったのだ。

スタートを務めた玉ちゃん。愛猫と一緒に十勝入り

 玉本は予選までのトラブルが嘘のように快調な走りで、前を行く本来なら後方のマシン達を次々とパスしていく。けれども今回のライバルGT−R勢はやはり速く、1時間で1周の周回遅れを喫してしまう。けれども24GT−Rだけはそれほど速くなく、燃費の良さでコレ一台をけ落とし、あとは上位陣のGT−Rのトラブルを期待すれば「3位も夢ではない」というのが今回の正直な気持ちだ。

十勝の夜空に恒例の花火が打ち上げられた

 夜になり恒例の花火が打ち上げられた。もちろんレース中のドライバーは見ることが出来ないだろうが、ピットクルー達は思わず夜空を見上げて十勝24時間レースを満喫。この間もNSXは順調に走り、24の遅れもあって、予定通り4番手を走行する。

NSXにジェットヘルは似合わないのでは……

 一通りドライバー交代をしたところで、山内がピットイン。ルーティーン作業が続く。なお、今年は十勝名物の夜間の霧も少なく、セーフティカーが介入したのはごくわずかだった。ちなみにレース状況は14時間経過時点で23GT−Rのトラブルもあり、ついに3番手に浮上した。まさに予定通りの走行が続く。もちろんトラブルフリーで。

戦い終えてコース脇に佇むNSX。トラブルフリーはお見事

 朝になり順調に周回するNSX。18時間経過時点で24GT−Rとの差は24ラップ!もはや追いつかれるはずもなく、ペースを落として淡々とチェッカーを目指してひた走る。そして 23時間時点でオーナーの古橋に交代し、ゴールを迎える作戦だ。残りもわずかとなって各マシンごとにランデブー走行が始まる。我々の作戦は新型インテグラの周辺でゴールすることだ。無線で指示を出しながらインテグラとの間合いを調整し、そしてクラス4で1-2フィニッシュを飾ったBEAMSインテグラ2台に続いて感動のチェッカーを受けた。上の写真で右にちらりと見えるのがクラス4で2位となった16インテ。

予定通りの3位に思わずニッコリ

 いつもなら最初に表彰式があるのだが、今回はクラス1ということで最後に。3位表彰台で喜びを表す4名のドライバー。レースを終えてのコメントはそれぞれ「乗りやすい」というもので、NSXの優れたポテンシャルが確認できた24時間レースとなった。もう少し時間に余裕があって、本格的に造り込めばGT-Rとバトルを展開できそうな印象を得ることができた。
 さて、F SPORTSとのジョイントで参戦した十勝だが、次のレースは9月8〜9日に開催される第6戦TI400kmだ。我々はこのレースに向けて、新型インテグラを仕立て、何とか参戦する方向で急ピッチで準備を進めている。その製作現場をできれば紹介したいと思いますのでそのときはお楽しみに。ということで今回はここまで。


2001スーパー耐久第5戦 第8回十勝24時間レース
2001年7月20〜22日 十勝スピードウェイ(5.091q)
天候:晴れ 参加台数:34台 決勝出走台数:34台
参加クラス:クラス1
ゼッケン/車名:22/BP・ADVAN・NSX
ドライバー:古橋 譲/玉本秀幸/山内伸弥/小林正吾
予選結果:クラス5位 総合33位 タイム:3分16秒360
決勝結果:クラス3位 総合13位 577周回
完走台数:29台
獲得ポイント=18点
シリーズ合計=18点/第5位 


「トピックス」

  <浅見選手は……>
3人で何を話しているのだろうか?

 今回クラス3でシリーズトップを走るWAKO'S BMW M3で参戦。なんかウチが十勝に参戦しないときは必ずこのM3に乗っているような……。で、レースではさすがにRX−7勢が速く、また、トラブルもあったみたいで3位に入るのがやっとの状況でした。

  <3位表彰台に>
青いスーツもお似合いですな、サミー