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Photo by Mr Y.Itoh & K.Hosoda
Article by K.Hosoda


98年 スーパー耐久 第7戦 ツインリンクもてぎ

98年のS耐も残り2戦。初開催のツインリンクもてぎでは、各チームともセッティングデータの収集が重要となる。他のカテゴリーで走ったことのあるドライバーがいるところは強いが、我々は二人とも初体験のサーキット。昨年監督自ら参戦した「97もてチャン」の車載ビデオが役に立ったのだろうか? 果たして……。


9月25日

「練習走行」

 

  昨年出来たツインリンクもてぎでのレースということで、少しでも多くの走行を……と思っていたが、スポーツ走行時間はほとんど無く金曜日のN1リーグ専有走行のみでセットアップを行なう。我々二人のドライバーは共に初めての走行となり、他のカテゴリーで走っているドライバー のいるチームよりも不利な条件だ。だが、山内/浅見とも6〜7番手につけ、初走行にしてはまずまずの結果をマークした。ちなみにドライ路面で走れたのはこの練習走行のみだった。


9月26日

「公式予選」

 

 予選日の朝一に車検が行なわれ、エンジンルーム、下回り、安全装備など細かなところまでチェックを受ける。

 
 
  予選日のフリー走行はウエットとなり、路面を確認しながらの走行でクラス8番手に止まる。1回目の予選は山内が受け持つ。路面は濡れており、タイヤは当然ウエットを装着。山内はタイヤを温めてアタックに入る。フリー走行時よりもタイムはアップし、2分23秒243をマークするが最悪のクラス11番手に沈む。
  2回目の予選は浅見の出番となるが、雨足が強くなりタイムアップは無理な状況。タイムは2分26秒212止まりで、決勝レースはクラス11番手、総合30番手からのスタートとなる。あ〜最低!


9月27日

「決勝レース」

 決勝日のフリー走行も路面はウエットでクラス8番手のタイムをマーク。

 

  決勝を前に最後のメンテナンスを実施する。今回のピットはBP看板の下が割り当てられた。もてぎさんありがとう。
 恒例となったピットウオークが行なわれ、その後コースインが始まる。グリッドでもタイヤを替えられるように、スペアタイヤやジャッキ、窒素ボンベを用意して作業に備える。

 

  今回もスタートドライバーを受け持つことになったアンクル・山内。僚友のF SPORTSチームはクラス6番手からのスタートで、玉本がスタートを受け持つ。またまた、二人のバトルが見られるのか?

 

 そして12時15分にレースはスタート。今回は「スタートと同時に追い越し可能」という以前のルールが適用され、山内はスタートに集中した。その甲斐あって1周目は9番手で戻ってくる。さらに周回毎に前車を次々とパスし、8番手から7番手に上がり、10周目には6番手までポジションアップする。そして5番手との差を詰め始めた15周目にコースアウトを喫し、8番手にドロップ。その後は「足まわりから振動が出た」とのことでペースが上がらず、9番手に戻ってしまう。不具合を訴えるサインが示されるもののそのまま走行を続け、次第にペースを取り戻す。雨も小降りになりペースはアップするが順位を上げるまでには至らない。そして38周目に予定通りピットインし、給油を済ませて浅見がピットアウト。今回のレースは距離レースでありながら連続運転時間も規定され、しかも雨でペースが遅いため1回のピットインでは無理そうなので早めのピットインとなる。

 

 さらに路面の水は少なくなり浅見は快調に飛ばし、8番手から7番手に浮上するが、51周目に緊急のピットインとなった。エンジンが吹けないのだ。メカがプラグを見たり、オイルをチェックしたりするうちに1分、2分と時間は過ぎていく。ヘッドカバーも開けてチェックするが原因は分からない。この時点でレースは諦めざるを得なくなったが、デスビに原因があったことが判明。これを交換してコースに復帰したときはすでに30分以上が経過していた。
 結局レースには13番手で復帰し、上位の1台がリタイアしてレースは12番手でチェッカーとなったが、浅見は懸命に力走を続け、最終ラップにクラストップのタイムをマークする意地を見せた。残り2戦となって少しでもポイントを稼いでシリーズ上位を目指したが、ノーポイントに終わり、ポイントランク8位はかろうじて守ったもののシリーズ上位進出はもはや絶望的となった。
 
 

 戦いを終えてオーバルコースのピットレーンで車両保管される。雨のレースだったので、ボディは泥だらけに汚れていた。

  
 チームメイトのBP ADVAN INTEGRAはクラス5位でフィニッシュ。今季もてぎのレース(GT、ミラージュインター2戦)ではすべて表彰台に上っていた玉ちゃんだったが……。


98スーパー耐久シリーズ第7戦 もてぎスーパーN1耐久レース
98年9月26〜27日 ツインリンクもてぎ(4.801379q)
天候:雨/くもり 参加台数:41台 決勝出走台数:41台
参加クラス:クラス4
ゼッケン/車名:54/BPビスコベータアンクルシビック
ドライバー:山内伸弥/浅見 武
予選結果:クラス11位 総合30位 タイム:2分23秒243
決勝結果:クラス12位完走 総合33位 86周回
完走台数:34台
獲得ポイント=0点 シリーズ合計=25点 第8位


「トピックス」

   <復活!>
   

  仕事が忙しくて(本人談)なかなか来られなかったという若手メカ(写真左)が久々に復活した。一部のスタッフから「あいつはグレちゃって来ないんだよ」と聞いていたのですが、そうではなくて安心しました。「グレちゃった」のは単なる噂だよね、ナグレッチ?。

   <今回のメシネタ>
      

  木曜日にサーキットに入り、準備を整えた我々は宿を取った真岡市へ行く道すがら見つけた「キッチン&ティー赤坂の森」で腹ごしらえを済ませる。アンクル山内が手にするのは地ビールの常陸野ネストビールで、味は割と濃いめらしい。そして浅見が注文したのがこのミックスフライセット。エビ、カニ、イカ、魚と盛り沢山で満足できる内容だ。ちなみにお値段は1300円でした。

   <ピットがぁ…………>
   

  今回のレースは秋雨前線に居座られ、土日と雨にたたられた。普通の雨なら問題なかったが、予選後には土砂降りとなり、排水溝があふれて水が逆流し、我々のピットは3pほど水没してしまった。また、一部の低い場所にある駐車場に止めてあった車も水没しかけそうになり、これらの車は移動を余儀なくされた。


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